キリマンジャロAA キボ 

キリマンジャロ キボ ブログ 2013.3 .11 009

キリマンジャロは、アフリカ・タンザニアの豆です。最近は専門店ではタンザニアという名前でみかけることが多くなりましたが、キリマンジャロと呼ばれることも多い豆です。

タンザニアでコーヒー豆の輸出が始まった頃はあまり豆の質が評価されず、イエメンに一度出荷して、モカという名前で売られていたこともあります。

タンザニアをキリマンジャロと呼ぶようになってから人気が高まったということですが、やはりアフリカの最高峰キリマンジャロのイメージが良い影響を与えているのでしょうか。

ヘミングウェイの「キリマンジャロの雪」も一役買っているかもしれません。

ここ、タンザニアは降雨量の少ない土地で、40万くらいの小規模生産農家がコーヒー農園を営んでいます。

AA、というのは等級の表記です。豆の大きさが6.5mm以上の豆が最上級で、AAと呼びます。

キリマンジャロ キボ ブログ 2013.3 .11 010

キリマンジャロ キボ ブログ 2013.3 .11 006

【焙煎】

今回はまず半量を深めの焙煎でしっかり焼き、酸味を抑えたベースをつくりました。

次に半量を中煎りでニハゼが来る前にあげ、酸味と若々しい風味を残した味わいにします。

焙煎度を煎り分けた豆をミックスしています。

酸味の多い豆です。きりっとした味わいなので、熱々よりも冷めてからのほうが美味しく感じられます。

モカほどはなやかな香りもなくコクも深いとは言い難いですが、味の濃いお料理や油っこいものを食べたあとに飲むととてもすっきりするので重宝しています。コーヒーブレイクの一杯というよりは食後の一杯に向いているように思います。

「キボ」、というのは山の頂の名前に由来しています。もしかしたら、なんのためなのかはわからないまま雪山にただ一匹で登り、力尽きた豹が眠っている場所かも。

※通常は中深煎りでお届けしていますがご要望で焙煎度合いを変えることが出来ます。

モカ イルガチェフェG1

 

ブログ用 モカイルガチェフェ 2013.3 .1 004

エチオピア産のコーヒー豆の中で最高位に位置する、シダモ地方のモカ・イルガチェフェ。

イルガチェフェは、ECX(Ethiopia Commodity Exchange)と言う、コーヒーの競り市場みたいなところを通って輸出されるので、農園までは指定が出来ません。

イルガチェフェだけでなく、エチオピアの高品質の豆とされる、シダモ、ハラー、ジマなどはこのECXを経由することが義務付けられています。

生産地からECXに入ってくる豆には審査があり、通過したものを生産地域と規格(豆の大きさなど)で分けてから各国へ出荷しているそうです。

ブログ用 モカイルガチェフェ2013.3 .1 008

生豆はとてもきれいです。粒はそれほど大きくありません。ウォッシュド(水洗したもの)で枯れ豆や虫食いはほとんどありません。欠けがちょっと多いかな。

欠けている豆は、焙煎する時に先に火が通ってしまい、焦げてしまうため、ハンドピックで取り除きます。

ブログ用 モカイルガチェフェ2013.3 .1 012

【焙煎】

浅めの中煎りでお届けします。

焙煎時から甘い香りが広がっていきます。焼き上がりは、不思議な色味をしています。クリーム色のチャフ(薄皮)の色がはっきり残り、豆に丸みが出ています。生豆はそれほど丸みがある感じはしないので面白い手ごたえです。

昭和のお菓子・・・うぐいすボール??を連想してしまいました。なんというか、レトロな感じの見た目です。

澄んだ口当たりでとがった酸味はなく柔らかです。香りがすごく良いです。苦味は少なめです。

ドリップはお湯の透過が他の豆より早く感じました。長めに蒸らすと雑味が出やすい豆ですので、あまり長く蒸らさない方が良いと思います。その代わり、豆をいつもより少し多めに使って頂くと、イルガチェフェの良さをしっかり引き出しつつ澄んだ味わいを楽しんで頂けると思います。

 

 

 

 

 

マンデリン トバコG1

マンデリン トバコ G1 焙煎記録 2013.3 .1 012

マンデリンとはインドネシアのスマトラ島のマンデリン地方で栽培されているコーヒーのことです。

一般的には、ブラジルとか、コロンビアというように国の名前で呼ばれることが多いですが、インドネシアは多島国で、島によっても豆の品種がいろいろ違ってきますので地方名で呼ばれるのでしょうか。

トバコというのはマンデリン地方でも有数の、高品質の豆が収穫されるトバ湖周辺を指す名称です。

Gとは、グレードを表し、G1は一番グレードの高い生豆です。

粒は大きく、みどりがかった翡翠色です。丸みのある形状で豆肌が滑らかです。

マンデリン トバコG1 焙煎記録 2013.3 .1 022

【焙煎】

極深煎りでご提供しております。

深煎りでも風味が損なわれることなく、甘くて重厚な香りが出てきて、口当たりの良い豆です。

個性的で、どっしりとした味わい。苦味の強い珈琲がお好きな方におすすめです。

アイス、カフェオレなどにも向いています。

 

 

 

 

 

ブラジル アララS18

ブラジル サントスNO2 アララ 焙煎記録 2013.3 .1 003

コーヒー生産量が不動の1位を誇るブラジルの豆です。

ブラジル、サンパウロ州のアララクアラ地区で生産されていたことからこの呼び名になっていますが、最近は生産地区がフランカ、モジアナ地区に変わっていて、呼び名だけ残っているようです。

S18というのは等級(粒の大きさを分けるスクリーン:ふるいのようなもの)を示します。

ブラジル サントスNO2 アアラ  焙煎記録 2013.3 .1 004

【焙煎】

上品な味わいをお好みのお客さまには浅めに。強いコクをお求めの場合は深めにご用意いたします。

香り、苦味、酸味、甘味、コクともにほどよく出てくれるベーシックな味わいなので、ご自宅で別の豆とミックスして、オリジナルのブレンドを作るのも楽しいと思います。

 

ガラパゴス

ガラパゴス 008

ガラパゴス諸島は、南米エクアドルの沖合い1000kmにある、赤道直下の島群です。

ダーウィンの進化論(種の起源)で有名ですが、孤絶した環境で昔のままの生態系が保たれているため、動植物が環境によって違った進化のプロセスを辿るとことが顕著にわかる例として保護されている地域で、世界遺産にも登録されています。

コーヒー農園は標高800mくらいで、コーヒー産地の中では比較的低い地域にあります。法律で農薬や化学肥料の使用が禁止されているため、ガラパゴス産の農作物はすべて完全オーガニックです。

生豆は小売して下さったお店でそれなりの期間保管されていたようで、かなりエイジングされていました。しっかり乾燥しているため豆が硬く、色も白っぽいです。欠点豆は少ないのですがシワのよった豆が多いのでうまく熱をいれてこのシワを伸ばしきるために焙煎に工夫が必要になります。

ガラパゴス 015

【焙煎】

温度を上げすぎると芯まで火が入る前に表面が焦げてしまうので、最初から熱を逃がしつつ煎るというより熱風であぶるような感じで焼いていきます。煙は、よくお茶屋さんの店頭で、紙コップで売っているグリーンティのような、甘い緑茶のような香り。

イチハゼは軽快な心地よい大きな音でパチパチッっと聞こえてきます。イチハゼまでの時間を長めに取っているので、二ハゼが聞こえた瞬間に火を止めました。

オーガニック独特の干し草っぽい香りと、ほんの~りと黒飴を薄めたような甘さ。もおすすめの飲み方は常温です。

※現在は販売の予定がありません。

トラジャ ママサ

トラジャ2013.8.28 081

トラジャ ママサ。インドネシア、スラウェシ島産のコーヒーです。

トラジャ、とは土地の言葉で「山の人」という意味です。ママサは土地の名前です。ママサ県にある農園で収穫されたものです。

スウェラシ島でのコーヒーの生産が始まったのは他の国より遅く、1900年代に入ってからです。高級な豆として珍重され、主にヨーロッパで消費されていました。第二次世界大戦の時には農園は放置され、荒れ果てていたと言われています。

その後、日本の大手コーヒメーカー「KEY COFFEE」が8年かけて架橋、インフラ整備などを行いトラジャを復活させ、1978年から「トアルコトラジャ」と言う名前で販売を開始しました。

農場の整備も進み、KEY COFFEE以外のルートでも生豆が入港するようになりましたが、「トラジャ」という呼称の独占権を巡る問題もあるようです。

スラウェシの位置を説明するのはちょっと難しいので地図を載せて見ました。

インドネシアはたくさんの島が集まって出来ている国で、コーヒーの産地もたくさんあります。島によって豆の形や色、味も変化に富んでいます。

有名なのはスマトラ島北部のマンデリンや、バリ島のバリアラビカ、そしてスラウェシ島のトラジャです。

トラジャの見た目はマンデリンに似ています。地理的にはバリ島のほうが近いのにバリアラビカとはあまり似ていません。

粒は大きめでくすんだ緑白色。豆の両端に亀裂が入ったものが多いのもマンデリンと良く似た特徴です。この亀裂は焙煎して豆が膨らむと消えてしまいます。

トラジャ2013.8.28 092ブログ2013.9.4トラジャ 004

【焙煎】

マンデリンのイチハゼは、ボフボフという感じのくぐもった音なのですが、見た目が似ていてもトラジャはバチバチとしっかりハゼます。

焼きあがりは滑らかさがなくてごつごつした岩のような雰囲気です。コーヒーのオパールと呼ばれるように、複雑な色合いをしています。

香りが甘く、味わいは濃厚。浅めに焼いても風味がしっかりと出る豆です。香ばしさも酸味も程よく、高級豆の風格があります。

より香り高くコクを出すために、通常は中深煎りでお届けしていますが、お好みで浅めの焙煎もお受けいたします。

※画像左:中浅煎り 画像右:中深煎り

 

 

 

 

 

キューバ  ツルキーノ・ラバド

キューバTL2013.8.28 052

カリブ海に浮かぶ島国キューバのコーヒーの中で有名なのは、クリスタルマウンテンですが(水晶が採れる山岳地帯にあるためこう呼ばれます)、このキューバTL(ツルキーノ・ラバド)も評価の高い豆のひとつです。

キューバのコーヒー生産の歴史は古く、1700年代半ばにハイチから苗木が入植されたと言われています。

TLというのは等級の呼び名で、 ETL(エクストラ・ツルキーノ・ラバド)、TL(ツルキーノ・ラバド)、AL(アルツーラ)という段階に分かれています。

TLは等級としては中間くらいなのですが、この評価は豆の粒の大きさによるもので、味わいが落ちるというわけではありません。

キューバ2013.8.28 056ブログ2013.9.4キューバ 011

【焙煎】

香り、風味が個性的です。

もともと酸味や苦味は少なく、甘みの強い豆とされていますので、浅めに仕上げるとさっぱりした酸味がお楽しみ頂けます。深めに仕上げるとコクと甘味がより強くなり、酸味がなくなります。

キューバファンのお客さまはけっこうマニアックだと思います。飲んだことのない方も一度試すとはまるかもしれません。ラム酒発祥の地だけに、一滴ラムを垂らすとたまらない味わいになります。

※画像左:浅煎り 画像右:中深煎り