カメルーン ジャバ ロングベリー

カメルーン ジャバ ロングベリー

カメルーンは、アフリカ大陸の西側の赤道直下、 北大西洋と南大西洋のちょうど中間に面した共和国です。

旧ドイツの植民地時代を経て、フランス、イギリスによって分断されたのち、 1972年に独立を果たしましたが、いまでもヨーロッパの経済、文化が色濃く残っています。

サッカーの強国として知られており、アフリカの中では豊かな国というイメージもありますが実際の経済規模は佐賀県と同じくらいだそうです。

この豆はカメルーンの西部の高地で栽培されています。

単一の農園ではなく、カプラミ生産協同組合という組織が小規模農家で収穫された豆を 集売しています。

ジャバというのは品種名です。

インドネシアのジャワ島で栽培されていた、昔ながらのティピカ種がヨーロッパに渡り、 ドイツ人宣教師によって1913年にカメルーンに持ち込まれたと言われてれています。

生豆の形がやや縦長なので、ロングベリーと呼ばれています。

1980年代後半から1990年代半ばにかけて、価格の下落と政府の農業支援廃止により コーヒー産業は崩壊寸前となりましたが、

農家にとって持続的に生産できる農作物だったため政府の援助なく、全くの自然農法によって作り始めたことにより、復活を遂げました。

いまでは、カカオと並びカメルーンの主要な輸出品として 重宝されています。

アフリカの豆としては、酸味は少なく、甘みとコクがあります。

IMG_3428

粒は大きめでフルウォッシュド。欠点豆は、虫食いなどは少ないけれど、精製時の機械由来のもの?傷がそこそこある。

スクリーンは揃っていて全体としては状態は良好。

IMG_3429

イチハゼのあと火力を落として二ハゼぎりぎりまで焼く。焼きムラはほぼなく、焼き上がり後のハンドピックが楽。

味わいは、酸味が全くなく、コクが強く甘みもある。

 

焙煎記録:ブレンド「月天心」

10月の定期便ブレンド「月天心(つきてんしん)」

蕪村の俳句

月天心 貧しき町を 通りけり

から。もとは、漢詩の「清夜吟」から来ている言葉だそうです。

の中秋の名月がとても美しかったので、月にちなんで名前を拝借しました。

浮空のラベルのデザインは月を背に飛ぶトンボです。空に浮かぶものになぜだか心惹かれます。

豆は、ザンビア・ペルー・エルサルバドル3種のプリミックス。

IMG_3393

ザンビア NCLL農園 AA

NCLL農園は4つのEstateに分かれ、今回はKateshi、Isanyaの2つの農園から収穫されたコーヒーです。

かつては国営農場として運営されたNCLL農園ですが、干ばつなどの影響で生産量が激減し経営不振に。

2012年より植樹を再開し現在に至ります。ザンビア政府の輸出品として再生を期待されています。

IMG_3395

ペルー ぺルビアンゴールド

レインフォレストアイアランス認証。繊維産地域はカハマルカ県サンタロサ。

世界最大のコーヒー商社ボルカフェグループが、一から指導し現在の品質を作り上げた地域です。

収穫量を高めるための剪定やカットバック(高くなり過ぎないように木を切る)という行為は、

減産になるだろうと考える村の人を説得するのに、実際にやってみて何年もかかってやっと理解して頂いたそうです。

欠点豆はそれなりに。

IMG_3395

エルサルバドル サンタ・リタ農園

サンタ・リタ農園はエル・サルバドル西部ソンソナテ州のサンタアナ火山の裾野に位置しています。

この農園は火山灰土壌に加え、シェードツリーの落葉が腐葉土を作り出すことから土壌環境は 良く、

高品質コーヒーを栽培するのに適しており、ここにブルボン、パカス、パカマラと全てブルボン 系品種が栽培されています。

この農園で最も標高の高い「イラマテペック区画」で収穫された ブルボン種です。

サンタ・リタ農園で収穫されたチェリーはラス・クルセス・ミルに運ばれ、約12時間醗酵させた後、 綺麗な湧き水で洗浄されます。

この後、赤レンガとコンクリートの乾燥場にて10日程度かけて 天日乾燥されます。

IMG_3398

以上3種の豆をプリミックス。

本来は深煎りのほうが特徴が良く出る豆たちなのですが今回は口当たりがクリアなものに仕上げたかったので

やや浅めの煎りにしました。

口に含んだ時の柔らかい酸味と甘みに対して、後味はやや苦みを引くので、好みが分かれてしまうかもしれません。