お取り扱い店舗のご案内

ヴィレッジヴァンガード イオンモール直方店に続き、

3月より、ヴィレッジヴァンガード イオン戸畑店でも浮空の珈琲豆を販売して頂けることになりました。

3月3日頃に納品の予定です。こちらの店舗様ではブラジル、グァテマラなど、ベーシックで人気の高い豆を中心に販売致しま

お近くの方はぜひご利用下さいませ!

 

3月のメニュー

《3月のメニュー》

・タイ チェンライ アラビカ オリエンタルファズ農園   440円/100g

浮空の看板豆です。通年お買い求め頂けます。開墾された土地ではなく、森の中で、自然の生態系の中で育てられた活き活きとしたコーヒーの木から収穫された豆です。味わいはマイルドで酸味は少なく、ほんのりとした甘みと柔らかな苦味の余韻がクセになります。通常中煎りでご用意させて頂いておりますが、ご注文に応じて深煎りも承っております。

・モカ イルガチェフェ G1   550円/100g

アフリカ・エチオピアの南部シダモ地方、イルガチェフェ地区で作られている、モカの最高級豆です。モカは香りと酸味が強く、すっきりと朝の目覚めに一杯、飲みたくなるコーヒーです。甘さ控えめの焼き菓子とも相性が良いです。花のような香りとフルーティな味わいで、春のコーヒーとしてギフトにもおすすめです。中浅~中煎り

・キリマンジャロ キボ  400円/100g

アフリカ・タンザニアのコーヒーです。キボというのはキリマンジャロの山の頂(ピーク)から名付けられています。モカと同様、さわやかな酸味をもつ豆ですが、浮空ではやや深めの焙煎で酸味を控えめに仕上げております。ご要望がございましたら中浅~中煎りも承ります。

・グァテマラ エルピラール 430円/100g

標高3000m級のシェラマドレ山脈の肥沃な火山灰土壌と豊富な降雨量の中で育てられています。グァテマラの豆は地区によって味わいが異なるため、ひとくちにくくるのは難しい豆です。いろんな地区のものを焙煎してみましたが、香りはこのエルピラールがずば抜けています。なにより珈琲の香りを楽しみたい、という方におすすめです。中煎り。

 

3月は、春らしい、花のような香りとすっきりした味わいの豆をご用意させて頂きました。深いコクと苦味、重めの味わいがお好きな方はご注文の際に焙煎度をご相談下さいませ。

 

《ご注文方法》

珈琲豆のご注文は下記の項目をお書きの上、

info@fukucoffee.com 、もしくは当サイトコンタクトページよりお願い致します。

【豆の種類】

【数量】(100g単位 200gより)

【状態】(ホール(豆のまま) or 挽いたもの)

【その他】

 

《送料と発送》

ご注文量:200g           80円 (速達180円)

ご注文量:300g         160円  (速達260円)

ご注文量:400g            160円  (速達260円)

ご注文量:500g                  240円(80円×1+160円×1)(速達440円)

ご注文量:600g~800g   320円(160円×2)(速達520円)

ご注文量:900g~1000g   400円(160円×2+80円×1)(速達700円)

 

1kgまでのご注文は、クロネコヤマトメール便での発送となります。(日時指定なし・お届けまで2~4日・郵便受け投函)

1kg以上のご注文はクロネコヤマト宅急便もしくは、ゆうパックでの発送となります。送料は 地域によって異なります。ご注文確認メールにて詳細をお知らせ致します。

ご注文量:500g以上のご注文は、200g~400gまでの組み合わせで発送致します。お荷物 は複数個でのお届けとなります。

速達をご希望のお客様は、ご注文時にその旨をお書き添え下さい。

 

ご注文のほか、お問い合わせやご質問などございましたら、些細なことでもお気軽にお送りください。

ご注文を頂きましたら、24時間以内に確認のメールを差し上げております。万が一、確認メールが届かない場合は、お手数ですが下記メールアドレスへ再度ご連絡下さいますようお願い申し上げます。

norapenful@gmail.com

それではご注文お待ちしております!

 

 

 

焙煎記録:ブレンド「野遊」

浮空の珈琲定期便のお客さまへのブレンドを作りました。

野遊 ブレンド後021

今回は4種類の豆をミックス。

ホンジュラスGマルカラ・タイチェンライ(農園指定なし)をシングルで焼き、グァテマラ アンティグア アルト・デ・メディナ農園(RA)とグァテマラ エルピラールをプリミックス(生豆の段階でミックス)で焼いてブレンドしました。

浮空は直火手回しのロースターですので、得意分野は深煎なのですが、トルマリン鉱石という石を火とロースターの間に敷き詰めて、遠赤外線効果と直火の熱を両方利用して焼きますので、深煎でもカラカラにならずふわっと仕上がります。

今回は、春の息吹が感じられるような新鮮さを出したいと思い、いつもより石を多く使用し、直火がほとんど当たらない状態で、弱めの火力でじっくり(けれど焦げないように)焼き上げました。

焙煎時間は深煎と変わらないのですが、中煎くらいの仕上がりにしました。

ホンジュラスをベースに据えて、やや青みのある香りのタイチェンライ(農園指定なし)を加え、グァテマラのさわやかな酸味を強調したブレンドです。

イメージは、春の野草の新芽。タラの芽や木の芽、ふきのとう、などの、ほろ苦さとほろ甘さを表現してみました。名づけて「野遊」。俳句で春の季語になっている言葉です。今で言うピクニック、みたいなものかな・・

少しづつ春めいてくる今日この頃。外に出て野遊びしたくなるような気分で飲んで頂けたら良いな、という思いを込めて作ったブレンドです。

ブレンド 野遊  ホンジュ 006

ホンジュラス Gマルカラ : 大きめでざっくりした見た目に反してけっこう繊細な味です。

ブレンド 野遊 グァテマラプリミックス 010

タイチェンライ(農園指定なし) : 見た目は丸みがあって焼き立てを食べるとサクサクしたお菓子のような軽い食感(えーと、店主は豆の味を見るために焼きたてをそのままよく食べますがあくまでテイスティングのためであって、おなかが空いて食べるわけではりません・・)

香りは乾ききらない干草のような感じ。

ブレンド 野遊 タイ 007

 

グァテマラ2種のプリミックス。ずば抜けた香りのエルピラールと浅めの煎りだと酸味がやや強くなるアンティグアをブレンドのアクセントに使いました。

全体的にすっきりした風味のブレンドです。冷めてからの甘味が秀逸です。

※「野遊」は定期便のお客さまへの今回限定の商品です。一般に販売はしておりません。

 

ベトナム、ホーチミンへ

11月5日 プノンペンからホーチミンへ

ホーチミンへ 633

いまにも降り出しそうなプノンペンの朝。宿を8時半頃に発ち、陸路で国境を越えてベトナムへ向かいます。

前日に宿で確保してもらい、受け取ったはずのバスチケットがチェックアウトの時に見当たらず、なんとか頼み込んで再発行してもらいました。

ホーチミンへ 643

バスターミナルでは朝から行商のひとびとが行き交っています。果物、パン、ジュースなど長距離バスに乗る乗客に次々と声をかけていきます。

ホーチミンへ 648

バナナ。青いのはけっこう固くておイモっぽいことを学習したので、今回はマンゴーにしてみました。

ホーチミンへ 649

ところが。これがまたしゃりしゃりって感じで固いのです。甘くないし、ほとんど野菜スティックを齧る感覚。袋についていた小袋に入っている赤唐辛子と塩をつけて食べるようです。うーん。美味しくないっていうわけではないのだけど、食べたかったものと違う・・・

ホーチミンへ 655

途中、バスごと乗れる渡し舟に乗って河を渡りました。トラックもバイクもひともごっちゃに適当に乗っています。

ホーチミンへ 660

 

車窓から。そんなに大きな船でもないのですが、すきまなくギュウギュウ詰めに乗っているのでかなりの車とひとを一度に運べるみたいです。

ホーチミンへ666

だんだん晴れてきました。空が広いです。途中で食事休憩のために食堂へ。

ホーチミンへ 661

休憩所に到着。食堂でお昼ご飯。カウンターにいろんな料理が並んでいて、そこから好きなものを選んで、ご飯の上に乗っけてもらいます。今回は甘辛く煮た魚。上に乗っている千切りしょうがみたいなのは、マンゴーを細切りにしたもの。細切りにしてあるとおいしい。魚ともよく合います。

 

ホーチミンへ 673

午後、国境へ。タイからカンボジアに続いての陸路越え。二度目になるとなにをすれば良いのかがだいたいわかるので少し余裕が出てきます。まずは出国手続き。これは割りと簡単。

ホーチミンへ 671

みなさん、アトラクションの入場口みたいな気軽な感じで進んで行きます。内心はドキドキしているのを悟られないように笑顔で通過。

ホーチミンへ 674

そのあとそのまま歩いてベトナムの入国審査へ。警備員さんもほとんどおらず、外貨両替のカウンターだけがちょっと賑わっていて、あとは静か。

ホーチミンへ684

ふたたびバスに乗り込んでベトナム南部の都市、ホーチミンまであと少し。サイゴンという響きのほうが好きだなあと思いながらバスに揺られます。ムンバイもボンベイのほうが好きだなあとか、ヘクトパスカルよりミリバールが好きだなあとか思いながら・・・懐古趣味?

信号待ちでおばさんがバイクのひとに声をかけています。宝くじ売り、だそう。一瞬の隙も見逃さず商売!たくましいな。見習いたいです。おばさんの被っている、傘のカタチをしたノンラーという藁帽子を見ると、ベトナムに来たな~と思いました。

ホーチミンへ681

遠くにビル影が見えてきはじめ、街が近づいてきますが、外れにはスラム街のようなバラックがたくさん。

ホーチミンへ 693

バイクの数もどんどん増えてきて、市内に入ると、バイク専用のレーンがあります。50ccのスクーターに3人、4人は当たり前に乗ってかなりのスピードで走っています。おお、これがうわさに聞くベトナムの交通事情か!とのんきにわくわく。

このあとベトナムの都市部では道路横断できず、おろおろおたおた、死にそうな目に何度もあうことになるのですが。まだこの時の私はそのことを知りません。

今回も読んでくださってありがとうございました!次回は憧れのチョロン5区!

 

 

二年目を迎えて

珈琲豆の通販を開始してまもなく一年になります。

神奈川でのカフェ時代から応援してくださっているみなさま。福岡で通販をはじめて浮空を知って下ったみなさま。

本当にありがとうございます。

この一年、浮空が次に出来ることはなんだろう、おいしい珈琲を飲んでいただくために出来ることはなんだろう、といつも考えてきました。

浮空の考える「おいしい珈琲」の三原則は、焼きたて、挽きたて、淹れたて、です。

豆の等級による味の違いはない、とは言えませんが、グレードの高さだけが味につながるわけでもありません。浮空に出来ることは

  • 生産の環境をきちんと調べて仕入れること。
  • 生豆を手作業で丁寧に選別すること。
  • 豆の良い個性を引き出す焙煎をすること。
  • ご注文を受けてから焙煎することで、鮮度の高い豆をお届けすること。

ここで、お客さまにバトンを渡すことになります。

コーヒーの淹れ方にはいろいろありますが、ペーパードリップにしろ、ネルドリップにしろ、フレンチプレスにしろ、美味しいコーヒーを飲んでいただくためには時間と手間がかかります。

その時間ごと、珈琲を楽しんでいただけたら嬉しいなあと思います。

少しだけ早起きして、少しだけ夜更かしして、珈琲をドリップする時間を楽しいと思っていただけるよう精一杯丁寧に豆をご用意させていただきます。

楽しいことがあった日はそれを思い出しながら珈琲を淹れる。嫌なことがあったときは珈琲を飲んでひととき忘れる。浮空の珈琲が生活のなかの気やすめであったら良いなあと思うのです。

気やすめ、という言葉はマイナスの意味にとられがちですが、「気をやすめる」ってけっこう大事なことなんじゃないかな、と思っています。

これからもどうぞ浮空をよろしくお願い致します。

店主拝

フレンチプレス

ひさびさのプレス。

フレンチプレスでドリップされているお客さまからご注文を頂いたので、浮空の看板豆のタイチェンライ オリエンタルファズ農園をプレス向けに深めに焙煎して試飲してみました。

自分で飲むときはほぼペーパードリップなので、わくわく。

写真の色がちょとアレですが。

タイチェンライ オリファズ フレンチプレス ブログ 001

アジアの旅に一ヶ月間持ち歩いたけどほとんど出番がなかったボダムくん。リュックにそのまま入れてけっこう手荒に扱ったけど割れる気配なしの丈夫なこです。

ミルを一番粗引きに設定してざっくり挽きます。

タイチェンライ オリファズ フレンチプレス ブログ 006

高めの湯温で注ぎます。焼き立てをなめてました。膨らみすぎ!溢れそう!

タイチェンライ オリファズ フレンチプレスブログ 008

愛用のガラスマドラーで攪拌して30秒ほど待ちます。ここでよく混ぜておくのがポイント。

タイチェンライ オリファズ フレンチプレス ブログ 010

どうしてもプレスの粉っぽさが苦手なので、私はペーパーでもう一度漉します。

味わいは、ペーパーの時より苦味がぐっと引き締まった感じ。甘味も強く出ています。酸味はもともと少ない豆なので、飲みやすいです。

力強いタイチェンライを味わえます。

普段のご注文時にはマイルドな仕上がりになる中煎りで販売していますが、リクエストがございましたら深煎りもご用意出来ます。ボディの強い豆がお好きな方はぜひお試し下さい。

 

 

プノンペン トゥール・スレン

2012年11月4日 トゥール・スレン

ツールスレン 3109

キリングフィールドから再びトゥクトゥクに乗って移動。ガソリンスタンドというものがあまりなく、道脇の屋台で、使い古しのペットボトルに小分けられたガソリンが売られています。どこでガス欠になっても困らないのは良いですが、火事になったら大変だろうな、と思いました。

ツールスレン 3129

現在の正式名称は「トゥール・スレン虐殺博物館」。当時はS21という暗号名で呼ばれていた政治犯収容所です。もともとは高等学校だった場所。

ツールスレン 3114

日が落ち始める頃到着し、1時間半ほど見学しました。見学なんて言葉をつかうのもはばかられるような生々しい場所ですが、入場料を払って敷地に入った旅行者に過ぎないのだから、やはり見学としか言いようがないのかもしれません。

ツールスレン 3131

発見当時のままに残された拷問室や独房は国立博物館というにはあまりにもそっけなく淡々としています。

ツールスレン 3121ツールスレン3125

収容されたひとびとの写真が展示してあります。カメラの方を向いているので、どこから見ても彼らの目がじっとこちらを見ています。

ツールスレン3116

ポル・ポトの革命ののち、教育は徹底して排除され、教育を受けたひとびとのほとんどが反革命分子であるとみなされ拷問され、殺されました。S21の秘密を守るため、看守も次々に口封じとして殺されました。本当に事実なのかと疑いたくなるようなことばかりです。

この収容所の存在が明らかになったのは1979年。指揮官のドッチの裁判がはじまったのは2009年。終身刑の判決が出たのは2012年2月のことです。

ツールスレン 3130

2年9ヶ月の間に14000~20000人のひとが虐殺された場所です。ひとを狂気に駆り立てるものの正体はなんなんだろう。この場所にいる間、そればかりが頭を巡っていました。

ここは本当に公開するべき場所なんだろうか。

ツールスレン 3142

建物のひとつひとつの部屋を歩き、暗い独房に入ってみたり、まだ血の跡さえそのままになっている壁に触れてみたり。重たいものを胃の底に感じながら外に出ると、夕刻の空に金色の雲が光っていました。幻のような空でした。

数ヶ月経って、いまこのブログを書きながら思い出すのは、オレンジがかった茶色とすすけたクリーム色の市松模様の床、そしてこの空。

 

次回、カンボジアを出て、ベトナム、ホーチミンへ向かいます。どうしても行ってみたかったチョロン5区のこと。