ザンビア NCLL農園

アフリカ中南部の内陸にあるザンビア。

地理的にはコーヒーの栽培に適しているのですが、干ばつに備えるための設備がなかったり、大規模農園でも銀行からの長期的な融資が受けられなかったりと、なかなかコーヒー生豆が輸出産業として成立してきませんでした。

この豆は、2012年に、元国営農場の枯れた木をすべて植樹しなおし、ようやく輸出にこぎつけたものです。

まだまだ新しい農園の、若い木のから収穫された豆です。

コーヒーは収穫出来るようになるまで3年かかりますので、まだ2年目の豆、ということになります。

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ハイブリットと、アラビカの混栽です。

形は丸く、大粒で、ロブスタの特徴がはっきりと出ています。

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テスト焙煎ではハイくらいにしてみましたが、酸味がきつめでガスがとても多いので

今回はもう少し深めに。2ハゼ直前で煎り止めです。

やや薄めのドリップのほうが個性がわかりやすく、きりっとした酸味に、アフリカらしい濃厚な風味が加わっています。

 

 

 

焙煎記録:ブレンド「風焔」

4月の定期便ブレンド「風焔(ふうえん)」です。

昔の人が、ドイツ語のフェーン(フェーン現象)の当て字として使っていた言葉だそうです。
晩春の湿った南風が日本列島の中央山脈にぶつかり、太平洋側に雨を降らせたあと、乾いた空気が日本海側に吹き下ろし、急激に気温が上が る現象のこと。

浮空の焙煎所のあるあたりは、この季節、明け方は濃い霧に包まれることが多く、霞たなびく山に点在する桜がとても綺麗です。

豆は、インドネシア マンデリントバコG1をベースに、同じくインドネシア  コモドドラゴン、タイチェンライ、エチオピア モカ イルガチェフェG1の4種類のアフターミックスブレンドです。花曇りをイメージした、少しスモ―キーな味わいです。

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タイチェンライオリエンタルファズ農園。だいぶ乾燥が進んできました。マイルドで甘みのある豆なので、今回のようにマンデリンとモカのように個性がまったく違う豆ををブレンドするときには、まとめ役として活躍します。特に、アフターミックスの場合は、個性がばらばらになってしまうので、中和するためにも欠かせません。

焙煎は、ニハゼ直前まで。深めに焼いても苦みは出にくいので、酸味を消して甘味がでるところで煎り止め。

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マンデリン トバコG1 このロットも残り少なくなってきたのでそろそろ次のマンデリンを探しているところ。トバコは当たりが少ないのでじっくり。

焙煎は、ニハゼ直前までのものと、思い切り振りきった極深煎りと2種類をブレンド。

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エチオピア モカイルガチェフェG1(ナチュラル)

イルガチェフェ地区の中でも特に高品質と言われているゲディオ地区で生産された小規模農家の集売豆を、モハメド・フセイン・アダミ・ウォッシングステーションという精製所で精製したもの。

欠点豆が少なくとてもきれいで、華やかなモカ特有の香りもかなりしっかりしています。

焙煎は、春らしいモカの香りを出すためにイチハゼ後すぐに煎り止め。豆が小さいのであっという間に熱が入ってしまうので細かくタイムキープしながらの焙煎です。

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インドネシア コモドドラゴン

フローレス島の豆です。コモドドラゴンが住んでいることからこの名前が付けられているようです。マンデリンに似た特徴を持っていますが、甘酸っぱいワイニ―感もあります。

深煎りでも美味いですが、今回は苦みとスモ―キー感はマンデリンに託して、イチハゼから余熱で軽く仕上げました。