モカ マタリ

中東、アラビア半島の南部に位置するイエメン共和国。

日本よりやや広い面積の大部分が砂漠で、定住する農耕民族は少なく、遊牧人やサウジアラビアの石油産業への出稼ぎ労働者も多い国です。

コーヒーの産地としては有名ですが、生産量はそれほど多くありません。

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モカ全般に言えることですが欠点豆が多く、ハンドピックに苦労する豆です。そのぶん香りは華やかですっきりした酸味が特徴。

ブレンドのアクセントにも重宝します。

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モカの特徴を活かした中煎り。雑味が出ないよう、焼き上がりに再度丁寧にハンドピック。乾燥が進んでいるので焼きすぎの豆をしっかり取り除きます。

フルーティなお茶のような味わい。

グァテマラ ブルーレイク SHB

火山の噴火活動によって形成された景勝地アティトラン 湖周辺で栽培されており、この湖にちなんでブルーレイクと名付けられています。

SHBとはスクリクトリーハードビーンズの略。グァテマラの生豆は産地の標高によって等級がわかれており、標高1350m以上の高地で生産されるSHBは最高級のグレードです。

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粒は小さ目。酸味と甘味両方を兼ね備えている豆なので、どちらの特徴を強く出したいかによって焙煎度が変わります。

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今回はやや深めに。二ハゼを聞いてから冷却。深めに煎っても苦みが強くなりすぎないのが長所です。

 

ニカラグア マラゴジッペ

カリブ海と大西洋に挟まれた中央アメリカに位置するニカラグア。

日本の1/3ほどの面積で、50万強の人口の4割が農作物の生産に携わっています。

主な農作物はコーヒー、バナナ、サトウキビなど。肥沃な火山灰性土壌は良質なコーヒーを育てます。

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コーヒーの原種に近いティピカ種の突然変異で生まれたといわれるマラゴジッペ種。別名エレファント・ビーンズと呼ばれているとても大粒な豆です。生産量が少ないため、価格は高めですが味わいは大きさに比例して大雑把な感じ。

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大味なのでその柔らかさを活かして、マイルドになるように焙煎。イチハゼは火力を落としてじわじわと中まで熱を通し、ニハゼ直前の、柑橘系の酸味をわずかに感じる位のところで煎り止め。

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右が一般的なサイズ。左がマラゴジッペ。

余談ですが、このマラゴジッペ種とパカス種をかけ合わせたパカマラ種は、味、見た目共に評価の高い品種です。