ホーチミン チョロン5区 後編

小雨が降ったりやんだりでとにかく暗くなる前に宿を確保しよう、と歩き回ります。中華街はゲストハウスが少なく、どちらかというと中規模ホテルが多いので、その中でも安めのところを探します。大通りに面している場所は一晩中バイクの音がして眠れないだろうと思い、なるべく1本入った通りをうろうろして、ようやく宿決定。

カンボジアでランドリーに行くタイミングを逃していて(もともとシャツ2枚・Tシャツ2枚・パンツはデニム1本のみ)雨に濡れて着替えがなく、とりあえず着替えを買いに出ました。

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しかし、なぜかギャル系の洋服やさんばっかり。そしてベトナムの女の子達はみんな小柄で細い!買える服がない!ピタピタのラメラメとか無理!!!!予想もしなかった展開で濡れたまま街をさまようこと2時間。おばさまたちはいったいどこで服を買ってるの~!

ようやく町外れで見つけたアウトレットショップで、ZARAとアバクロをみつけ、値札もろくに確認せずカットソー2枚と麻のパンツを1枚購入。ZARAはともかく、アバクロ・・・この年ではけっこうきついものがありますよ。それに、お店ひとは英語がほとんど通じないためコミュニケーションもなかなかとれない。私も単語以上の英語は話せないので単語が通じないともう無理です。

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宿に戻ってシャワーを浴び、着替えてやっとひといき。夕飯を食べにふたたび街へ。せっかく中華街なので、中華を食べよう、とお店を見て回るけど、円卓囲む感じのお店が多くて入りづらい・・・

で、こじんまりした中華食堂へ。

メニュー読めない・・・漢字もなんか画数多いし・・ベトナム語はまったくわからないし。わかったのは水餃子。これならいける!そしてあと○○麺って書いてあるのはなんかラーメン的なもののはず。と安いのを良いことに2品を注文。

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こちらが水餃子。で、でかい。一個が日本で食べる餃子の3倍くらいあります・・おなかすいていたのでいけるだろう思い頂きます。皮がもっちり肉厚で美味しいですが肝心のタレがなんか違う。たぶんお醤油が魚醤なんだと思うのですが、あ~日本の酢醤油で食べたい~と思ってしまいました。

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そしてこちらが○○麺。スープ麺を想像していたので、まず焼きそばたったことにびっくり。そして量が・・・これもまた3倍・・・・さすがに食べきるのは無理、(水餃子だけですでにおなかいっぱいになってた)ので、身振り手振りでなんとかお持ち帰りパックを頂いて、翌日の朝ごはんに持越しです。

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腹ごなしに夜の街をカメラ持ってお散歩。治安はあんまり良くないと聞いていましたが、どうしてもチョロンの街を撮影したかったので裏通りには行かないようにしながら。

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明るい時と夜の同じ場所。街灯は少ないのですが、店の明かりと車やバイクのランプでライトアップされているよう。

ここチョロン5区は、マルグリット・デュラス原作の、ジャン・ジャック・アノー監督の映画「愛人ラ・マン」の舞台となった街なのです。

観たのはもう20年前の学生時代のことですが、主演のジェーン・マーチの気だるい美しさと、フランスの植民地時代の名残の建物や風景、退廃的なアジアの湿度感が、深みのあるかすれたジャンヌ・モローのナレーションと相まって、いまも深く印象に残っている映画です。

作品の時代設定は1920年代の終わりですし、撮影時からもすでに20年経っていて、ずいぶん街は変わってしまっているようでしたが、それでもどうしても来て見たかったチョロン。

ひとりで街を歩く自由さと心細さ、異国の迷路に迷い込む感じ。現実感が薄くて不思議な体験でした。

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宿の部屋から見下ろすチョロン。疲れているのになかなか眠れない夜でした。

次回はベトナムの一大コーヒー産地でもあり、避暑地でもあるダラット高原へ移動します。

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