ブラジル さくらブルボン

ブラジル ミナスジェラス州  ボンスッセソ地区 サンタルジア農園 ブルボンアマレロ種 さくらブルボン。

さくらブルボンとは、 この豆を買付している商社さんが付けた名前です。

年に一度、ニュークロップ(昨秋に収穫されたばかりの新豆)が 数量限定で輸入されます。

完熟した豆を、鮮度を保つために20Kg づつに小分けして輸入するので、とても良い状態で入ってきます。

ブルボンアマレロという品種は、通常は赤いコーヒーチェリー(実)ですが、この品種は果実が黄色く、 甘みが強いのが特徴です。

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ディスカスカードという水洗式の精製工程を経て、天日干しで乾燥させています。

生豆の状態は良く、欠点豆も少ないです。焼いてもはがれにくいタイプの薄皮と、割れ豆、わずかに虫食い豆をハンドピックで取り除きます。

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天日干しのブルボン種の特徴なのかもしれませんが、単一農園にしては生豆の水分量にややバラツキがある感じ。

焼きにムラが出やすいので火力の調整をしながらできるだけ均一になるように仕上げて行きます。

イチハゼの声が小さく耳をすましながら火力を落とすタイミングをはかります。

ジューシーな香りに対して味わいは香ばしく、冷めてから甘味を感じます。

ケニア キアンブ地区 レッドマウンテン ティンガティンガ農園

ケニアは、アフリカの中東部に位置しています。

コーヒー発祥の地と言われるエチオピアの隣にありますが、コーヒーの栽培が始まったのはエチオピアより200年ほど遅く、宣教師によって伝えられたとされています。

今回のレッドマウンテンはケニアの首都ナイロビより北約30Kmに位置する北キアンブ地区にあるティンガティンガ農園で生産されています。

ここはケニアの中でも古くからコーヒー栽培が行われている地区です。

キクユと呼ばれる赤土の土壌からこの名前が付きました。

丁寧に完熟した実だけをハンドピックした直後に精製、そしてより完璧な乾燥状態を得る為、ドライテーブルにて天日乾燥されます。

ボディがしっかりしていて、ほど良い酸味もあり、ちょっとスパイシーな風味はビールに例えるなら辛口ドライ、といった感じです。

今回のクロップはとても出来が良いと思います。ごつごつとした豆肌も力強さを感じます。

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虫食いやカビなどはほぼなく、変形豆がやや多いですが、これは収穫か精製時に付いた傷かと思います。

焙煎後のピックでは殻豆がややありました。

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火力強めでイチハゼまで持って行き、ハゼたらすぐに最弱火にして1分ほど回し、火を止めて余熱でさらに1分ほど。

からっとした仕上がりと、ごつごつした豆肌のワイルドさが好もしい豆です。

 

ハイチ マールブランシュ

カリブ海の、西インド諸島の島にあるハイチ共和国。

先住民族の言葉で「山の多い土地=ハイチ」というくらい、山岳地帯の多い国です。

国民の約20%がコーヒー農家を営んでいて、外貨獲得の最主力作物です。

東にドミニカ、西に海を挟んでジャマイカがあり、カリブ海の良質なコーヒーの生産地のひとつです。

標高1600~1700mの山間部は気温が安定しており、火山灰性土壌が良質なコーヒー豆を生み出します。

ハリケーンベルトに位置するため、水害や地震等の災害で大きな被害を受けることも多く、輸入は安定しない感じです。

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今回はとても状態の良いロットが入ってきました。水分量の多いつややかなグリーンの生豆。

虫食いはそこそこありますが欠点豆のほどんどが虫食いのみ。

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火力強めでイチハゼまで一気に煎りあげてすぐに冷却。

カリブ海周辺の生産地らしい複雑な味わいで、はじめに軽やかな甘み、コクと苦み、最後に酸味と、風味のグラデーションを楽しめます。

11月3日の浮空のカフェスペースのオープニングでご提供致しますので、お近くの方はぜひ遊びにいらしてください。

 

 

 

ブルンジ カルシ ブルボン

アフリカ中央部に位置するブルンジの、カルシ地区で生産されているブルボン種の豆です。

ブルンジは、1920年代のベルギー植民地時代にコーヒーの栽培がはじまり、農家は一軒につき最低でも50本のコーヒーノキを植樹するよう

強制されていたそうです。

1960年代に独立を果たしたものの、政情は不安定で、コーヒーが輸出産業として機能するようになったのは1990年代になってからだそうです。

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生豆はフルウォッシュドで虫食いなどはほぼなく、状態は良好です。

精製過程でのキズ?があるものをピックしているとかなり弾くことになりますが、ピックは楽なほうです。

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強めの火力でイチハゼまで煎り、火力を落としてハゼが終わるのを待ち、さらに、ニハゼ手前まで中火で仕上げます。

豆面はあまり良くなく、ざらざらとした質感と、細かい模様が浮き出る感じ。

味わいは濃厚でボディが強く、コクと甘味に酸味、ととても奥深い。渋味も多少でるため、コーヒーエキスを抽出してお湯で延ばす方が

長所を活かせるかもしれません。

 

タンザニア ンゴロンゴロ農園

タンザニア ンゴロンゴロ農園 ケニアとの国境に近い、キリマンジャロ山麓のアリューシャ地区にある農園。

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苦みが少なくきりっとした酸味が特徴。  粒が大きく欠点豆は少なく、ハンドピックはしやすいです。

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イチハゼまでは火力強め、ハゼてから弱火で2分ほど。ニハゼの前で煎り止め。

チャフがしっかりついているので冷却後にもみながら落とします。 モカ系と比較すると香りにフルーティさはなく、きりっとした酸味。

やや深めに焙煎したので苦みとコクもまずまず出ていると思います。

エルサルバドル SHB.モリーノ農園

太平洋に面した、中米のエルサルバドル。

スペシャルティコーヒーの先駆者としても有名で、100年の歴史を持つモリーノ農園のウォッシュド。

グァテマラとの国境に近い、アパネカ・イラマテペケ山脈にあります。標高は1350mとそれほど高くなく、マイルド印象の豆。

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虫食いが少々。粒は揃っていてきれい。

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ミディアムくらいがバランスが良いようですが、今回はアイスでも使いやすいようにやや深め。

火力強めでイチハゼまで持って行き、ハゼ始めたら火力落として2ハゼ直前まで煎り、冷却。

もともとマイルドであまりクセのない豆なので、酸味を抑え苦みと甘味を出す感じに仕上げ。

豆面がとても良い。

パナマ ゲイシャ ドンパチ農園

パナマ ゲイシャ種 ドンパチ農園。

30年前にパナマにゲイシャ種を導入したフランシスコ・セラシン氏が経営する農園。

知人のお誕生日用にと焙煎を委託されました。この生豆はバッハグループの伝手で、今回少量売ってもらいました。

本家では焙煎豆で100gあたり、2500円前後。通常浮空で販売している豆の約5倍くらいの価格です。

初見で、一発勝負。直火の特徴を生かすためあまり浅くはせず、火力を抑えて長めに焼き、にぶいイチハゼのあと冷却。

明るいきれいな茶色に仕上がりました。

もう少し酸を残しても良かったかな、というところですが、落ち着いた華やかさにコクと甘味が加わり、まずまずの出来です。

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